「柏たなか」の名称は、「昭和前期まで、柏市北西部は田中村と呼ばれ、現在でもつくばエクスプレスの「柏たなか駅」や田中近隣センターなどに「たなか」という名称が使われている。これは江戸時代、市域に多くの領地を持っていた本多正重氏の居城が、駿河国 田中(現静岡県藤枝市)にあったことに由来」(柏市HP)しているそうです。
こうした由来をもつ「柏たなか」における主な神社仏閣とともに、伝統行事として柏市の無形民俗文化財にも指定されている「大室の盆綱引き」をご紹介します。
「柏たなか」エリアには、以下のような由緒ある神社や仏閣があります。また、これらの神社仏閣は、歩行者・自転車ネットワークの「ふるさと散歩道」を利用して回遊することができます。
<メモ>
吉祥院
住所: 柏市大室780(地図)
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医王寺
住所: 柏市船戸1067(地図)
電話:(04)7131-0415
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姫宮神社
住所:柏市小青田433(地図)
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天満神社
住所:柏市船戸1198(地図)
香取神社(大室)
住所:柏市大室961(地図)
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旧吉田家住宅歴史公園
住所:柏市花野井974-1(地図)
電話:(04)7135-7007(旧吉田家住宅歴史公園管理事務所)
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URL:
旧吉田家住宅歴史公園(柏市HP)
旧吉田家住宅歴史公園(公式サイト)
1699年(元禄12年)に始まったと言われ、柏市の無形民俗文化財にも指定されている「大室の盆綱引き」は、送り盆の夜行われる綱引きの伝統行事です。「盆綱」は、太綱(力綱)の中央部分に神霊が宿るといわれ、綱引きに勝った方に幸運、豊作があるとされるもので、単なる力比べが年の豊凶を占うことに転化した年占いの行事です。 毎年、多くの観客に囲まれながら、微笑ましい子供盆綱引きや、勇壮な大人による盆綱引きが行われています。
<メモ>
大室の盆綱引き
開催場所: 大室ふるさとセンター前の市道(柏市大室791)
URL:「大室の盆綱引き」(柏市HP)
近年、整然とした街並みが急速に整いつつあるつくばエクスプレス(TX) の柏たなか駅周辺エリア。このエリアでは、TXの開発に伴い、駅周辺に大規模な遺跡が次々と発見されました。柏たなか駅の北部の台地上に「駒形遺跡」(写真下)が、駅の東側にも「大松(おおまつ)遺跡」などが発見され、(財)千葉県文化センターによって2001年から遺跡の発掘調査が行われました。
このエリアは、かつて縄文時代前期~中期(約6000~4000年前)に竪穴住居200軒以上もの集落があった場所であり、発掘された「貝塚」からも、当時、台地のすぐ下まで海が迫っていた自然豊かな環境だったことが分かります。発掘では、貝塚の他、やじりや斧、調理道具である石皿なども出土しており、狩猟だけでなく植物の採取加工なども日常的に行われていたようです。また、出土品の中には、縄文人が使用した耳飾りやペンダントなどの装飾品も見つかっており、おしゃれな縄文人の姿をうかがい知ることができます。
柏たなか駅前に降り立ったときに、(現存する遺跡が見られないのはとても残念ですが)以下の写真や資料などをもとに、タイムスリップして、しばし縄文時代の世界に浸ってみてはいかがでしょうか。海に囲まれた台地上には200軒以上も並ぶ竪穴住居群の壮大な光景が広がり、そこで生活していた縄文時代の人々やその生活シーンなどを想像することで、ロマン溢れる縄文文化を体験できるかもしれません。
【参照資料】
「よみがえる縄文のむら」(PDF)~柏市北部つくばエクスプレス関連発掘調査成果の展示会
(公益財団法人千葉県教育振興財団)
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